『新建設業を考える』をテーマとして考え続けます。
2009年

平成18年6月24日

中央から地方へという国の方針からも地方が自立することが必要となります。では、地方とは何か。また、地方づくりとは何か。この事を、まず、考える必要があります。
現在、生活の標準化からいえば地方での生活というものは、十分標準化されているとおもわれます。日常的に水道がでないとか電気が使えないという不便さもありません。日本全体を考えれば100%とはいえないかもしれないが事足りているとおもいます。そういう意味では、地方は、すでにつくられてしまったとおもいます。しかし、地球温暖化の影響で異常な気象現象の発生や過去にも記録の無い最大降雨量や、最大風速など観測され、自然に関する対策がより重要になるともおもわれます。
社会資本整備し、地方づくりをすることを目的で住民は、何を得られないといけないのかということです。
これからは、住民は、少子高齢化時代に兆候壮大な社会資本整備を求めるのでなく、豊かさ、地方らしさのための社会資本整備ということを求めるのでないかと思います。その豊かさや地方らしさのための社会資本整備である必要があります。豊かさとは、人としての豊かさ、経済的な豊かさ、危険がなく安全であるというこころの豊かさであります。地方らしさとは、地方の特産物がある、地方のおいしいものがある、地方にしかないものがある、地方の歴史がある、地方の文化がある、こういったことが地方らしさであります。 これからは、こういった豊かさ、地方らしさに対する目的のために社会資本整備がなされる必要があるとおもいます。過剰な規格の道路や設備、施設など不要になっていきます。たとえば、『道の駅』の施設は、道路がただ単に資材の輸送手段である機能だけでなく、住民にとっては、休憩の場所であり、憩いの場所となっています。これは、道路を使っている住民にとっては、日常的な生活のゆとりであり、豊かさにつながる施設だといえます。四国の8の字計画の道路が各県の住民にとって豊かさや地方らしさにつながるものにならないとただの輸送手段としての道具にしかなりません。地方の豊かさや地方らしさに対する社会資本整備であってほしいとおもいます。近畿にあります名阪国道が、なんと味気ない国道かとおもいます。『走り抜けるだけ』という感じです。このような道路にならないように、8の字計画の道路がそうならないことを切望します。社会資本整備のひとつの道路であるからこそ、そこに住んでいる住民にとって豊かさや地方らしさが得られるものでないといけないと思います。
したがって、これからの社会資本整備の考えは、普段は、地方住民にとって生活に自然と溶け込み、いざとなれば役に立つことが社会資本整備の重要な役割かとおもいます。

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