『新建設業を考える』をテーマとして考え続けます。
2009年

平成17年10月23日

はじめに この事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
過去に中国やドイツで鉄道車両の事故の報道を見たときには、日本国内ではありえないと考えていました。私の日本びいきのせいでもあってでしょうか日本の鉄道は時間も、正確だし、安全だから車両の脱線事故などありえないと考えました。それがここ何年かに鉄道車両事故が引続きあり非常に残念なことです。国鉄時代の神話が完全にくずれたといっても過言ではないでしょう。雪印のような老舗の企業でもつぶれましたから創業年数の長い会社ほど事業をみなおす必要がもとめられる時代なのかもしれません。
下記について述べたいとおもいます。実際の事実とは違うかもしれません。今回のこのような大事故が発生した理由としては、会社としての成り立ちが一般の民営企業と違うための理由で事故が発生したと考えます。外面的な観点と内面的な観点からの2面性から今回の事故に関してまずは分析します。
まずは、一つの事業者としてみた場合に社会的に外部から見た場合を考えます。
会社沿革より考察すると過去と現在では大きく違っていることがわかります。
日本国有鉄道のイメージが残るためです。
良いイメージとしては過去に国有鉄道だったこともあり国土の流通を担う交通手段であり、  
荷物も駅止めがあったように宅急便など無い時代は特にありがたがられていました。
国家の物資、人の主流運搬 国家の担い手をおこなう鉄道事業であり、国が補償するような安心感があり、脱線事故等ありえないとおもわれていました。私でさえJRでの脱線事故等ないと思っていました。
悪いイメージとしては今回の事故が発生していた時に別の部署では酒宴が催されていた。これは、危機管理にたいする認識が薄いと感じます。国土交通省、運輸省に対する国鉄時代の昔ながらの気質が残り、鉄道事業からサービス事業への事業展開や事業拡大をおこなっているためで事業者としてのモラルの欠如が考えられます。鉄道事業に関する事業者としては、社内総力をあげて事故の処理を行うのがふつうであります。スピードと運賃の競争で利益を向上させた時代になったために脱線事故が発生したとおもいます。正確さと安全の良いイメージはどこにいったのでしょうか。民営であるために事業者が補償するはずであるが報道によると逃げているようなイメージがあるために安心感が感じられなくなります。
このように『JR』といえば安心感が在るという大きな土台の上に成り立つ事業のはずだが実際には違っている。会社事業所としては、鉄道事業としてでなくサービス事業として営利を目的にすることが全面にでているように感じられます。
鉄道事法の目的に鉄道等の利用者の利益を保護するとともに、鉄道事業等の健全な発達を図り、もって公共の福祉を増進することを目的とする。とある。西日本旅客鉄道株式会社は、鉄道事業として関わる部門では利用する人が主であり利益を保護されるのは利用者であるべきなのだが民営化。

民営化になって
つぎに企業の内面(体質)からみた場合について述べます。
企業形態  グループ企業が多い   JR西日本グループ162社
軌道設備の問題 ATSの取り付け不備 設備投資に費用をかけたくない 設計技術的な安易な発想 スピード重視のための車両の軽量化
運転手技術  精神的なストレス 雇用年齢層の30代(中間)年齢が不在

赤字という背景から民営化された西日本旅客鉄道株式会社は、設立当時からJR東海と比べられることが多かった。東海道新幹線と山陽新幹線の集客力は雲泥の差であった。
また、JR西日本には赤字路線を多く抱えていたことや未電化路線も多くあり利益に貢献する路線があまりなかったようだ。そのために人員削減を大幅に行い
企業の成り立ちについて
鉄道事業→鉄道に付随する駅に関する事業→サービス業
国労、動労問題の解決は一応には収集しているようですが未だに労働者の中には根強くわだかまりが残っているのでないかと考えられます。そういう背景での会社管理者としては会社上層部の重圧的な指導としての形が管理手法に取り入れられたのでないかと考えます。また社員の年齢的な構成の問題があり30代の年齢層(中間層)がいなく、今の若者と管理層との意志の疎通など上手くコミュニケ-ションが取れなくなっていると考えられます。
そして、中高年齢者の精神構造の違いがあり、良くて精神にストレスをためるとか、悪くて車両の運転中に携帯電話で電話やメールするとかの行為に走ってしまっているのでないかと考えます。

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